議員提出第9号 危険ドラッグの根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書
昨今、危険ドラッグを吸引し、呼吸困難を起こしたり、死亡したりする事件が全国で相次いで発生している。特に、その使用によって引き起こされた幻覚や興奮作用が原因とみられる重大な交通事故が多発し、深刻な社会問題となっている。
危険ドラッグは「合法」と称していても、規制薬物と似た成分が含まれており、覚せい剤や大麻と同様、人体をむしばむおそれがあるため安易な購入や使用の危険性が強く指摘されている。
厚生労働省は、昨年3月から「包括指定」と呼ばれる方法を導入し、成分構造が似た物質を一括で指定薬物として規制した。また、本年4月には改正薬事法が施行され、覚せい剤や大麻と同様、指定薬物の単純所持が禁止された。
しかし、指定薬物の認定には時間を要し、その間に化学構造の一部を変えた新種の薬物が出回ることで規制が追いついていかない。また、危険ドラッグの鑑定には簡易検査方法がないため、鑑定の迅速化も課題とされている。
よって、足立区議会は政府に対し、危険ドラッグの根絶に向けた総合的な対策を強化するよう、下記事項の実施を強く求めるものである。
記