9 磁気ループに関する陳情
平成26年5月16日
【陳情趣旨】
私どもは、加齢や病気等で聴こえづらさを抱える中途失聴・難聴者ですが、聴こえに難はあっても、社会の一員として、当たり前の人間関係のもとで明るく元気に暮らしたいというねがいをあつめ、このほど「聴こえづらさを考える会(略称:みみの会)」を発足させました。
視力を眼鏡でカバーできるように、大きな声・音で伝えれば、聴こえの悩みは解消できると思われがちですが、加齢による難聴の場合の多くは、音をしっかりとらえることはできても、聴き取り機能の低下などで、言葉として認識できないために、互いの意思が伝わりにくく、深刻です。
私ども「みみの会」は、年齢や働き方などに起因するこのような聴きづらさの実態を広く知ってもらうこと、補聴器や磁気誘導無線装置(磁気ループ)など聴こえをサポートする機器の正しい理解と普及を心からねがっています。
一昨年、可動型磁気誘導無線装置(磁気ループ)を区が購入されました。このニュースは聴こえないがために、人と接しないよう家にこもりがちになり、遠慮しながら暮らす私どもにとって、この上ない朗報と感謝しております。しかし、この装置の利便性や活用方法はごく一部の人たちの中でしか理解されておらず、普及をめざす私たちの力がまだまだ不足していると受け止めざるを得ない現状にあります。
これら私どもの活動やねがいに関心と理解を寄せていただき、お力添えとご指導を賜りますよう心よりおねがい申し上げ、以下の3点について陳情いたします。
【陳情項目】
1.区議会本会議場および委員会室の傍聴席に磁気誘導無線装置(磁気ループ)を敷設してください。敷設されるまでの間、現在ある可動型磁気誘導無線装置を傍聴席に設置し、難聴者でも傍聴できるよう対応してください。
2.現在、区内の主な公共機関の窓口に筆談の用意がされていますが、意思を伝えるには筆談では限りがあります。伝える側にも受けとめる側にも十分な意思の疎通が図られるよう、窓口にも簡便な磁気誘導無線装置(いわゆる「窓口ループ」)を設置してください。
3.磁気誘導無線装置は、設置取扱いに一定の知識が必要です。せっかく購入された機器がもっと有効に活用されるよう、職員の方にこの装置のシステムや、設置と取扱い方法を習得させ、利用者に説明できるよう周知を図ってください。