20 教科書採択に際して日本国憲法の理念を重視することを求める陳情
平成27年6月8日
【陳情の趣旨】
1.教科書採択に際しては基本的人権の尊重、平和主義、国民主権を大原則とする日本国憲法の理念を重視すること。
2.前項の判断に際しては教育現場の教員らの意見や区民の声を生かし、反映すること。
【陳情の理由】
私たち希望のまち東京in東部は足立区の子どもたちが平和を愛する民主的な教育環境で学ぶことは希望の持てる街にとって重要なことであると考えています。
そのために教育委員会で各教科書を比較検討される際には、基本的人権の尊重、平和主義、国民主権を大原則とする日本国憲法の理念に相応しいかとの指標で選定してくださいますようお願いします。
日本国憲法は「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」て制定されました(前文)。これは太平洋戦争を反省した歴史観に立脚したものであり、太平洋戦争を「自存自衛」のための戦争であり、日本の植民地支配が「アジアの解放」に寄与したとする歴史観とは真っ向から対立するものです。
この日本国憲法は、「平和的傾向ヲ有シ且責任アル政府」(ポツダム宣言)の樹立を求める連合国に日本が降伏し、大日本帝国憲法のままでは平和的な民主国家にすることは不可能であるために制定されました。日本国憲法制定に連合国の関与があることは歴史的経緯から当然であり、それを「アメリカに押し付けられた」で終わらせず、その積極的意義を議論することこそ公民教育になります。
どの教科書が日本国憲法の理念に相応しいかについては様々な意見があるでしょう。その判断に際しては、教育現場の教員らの意見や区民の声を生かし、反映することを求めます。