25 オリンピック施設建設に従事している建設労働者の現場安全の徹底と労働者に温かな光をあてることを東京都に求める意見書の提出を求める陳情
平成29年11月9日
【陳情の趣旨】
2020年夏季に開催する東京オリンピック・パラリンピック(以下「東京オリパラ」)まで3年を切り、新国立競技場をメインに新たな施設が都内で建設されています。新国立競技場建設においては、設計段階で計画が二転三転し、工事進捗が非常に遅れている状況が続いております。この状況のなか、新国立競技場建設現場ではタイトなスケジュールになり、現場では極度の時間外労働が常態化し、未来ある建設労働者が自らの命を絶つという悲しい事案も発生しました。国際オリンピック委員会の指針に基づき東京オリパラ組織委員会が作成した「持続可能性に配慮した調達コード(オリパラ調達コード)」では就労する労働者に「健康・福祉を害する長時間労働をさせてはならない」と明記しています。東京オリパラ全ての建設現場において、労働災害防止の点から以下の項目を陳情します。
また、オリパラという五輪の檜舞台を飾る競技者には、国民の関心は向けられるけれども、約2週間という短期の五輪期間の成功のため、開会数日前まで昼夜問わず、数年前から働いた建設労働者には、スポットが全く向けられていません。新国立競技場の竣工の栄誉は、設計者、元請会社も当然ですが、それ以上に現場で汗水流して働いた労働者ではないでしょうか。その建設労働者に改めてスポットを向けるということで、直近に開催したシドニー・ロンドン五輪では、その開会式に選手団と同様、五輪大会のために建設に従事した労働者が競技者と共に入場行進に参加しました。観客から声援を受けた建設労働者は、その工事に携わったことに誇りを持ち、建設業界の仕事に更に胸を張る思いになっていくと考えます。その点から以下のことを陳情します。
【陳情項目】
1.東京オリパラ関連施設で労働災害防止の行政監督を強化するとともに、オリパラ調達コードの遵守を徹底してください。
2.五輪関連現場の安全協議会に産業医や労働団体を配置してください。
3.五輪建設に従事した労働者が、五輪開会式で入場行進をすることを実現してください。