15 保健所の機能強化に向け、国に予算強化等を求める意見書の提出を求める陳情
令和2年10月12日
【陳情の趣旨】
保健所の専門職員増員や予算強化など、保健所の機能強化を求める意見書を国に提出いただきたく、陳情するもの。
【陳情の理由】
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各地の保健所は、帰国者・接触者相談センターの運営や、PCR検査、感染者の行動調査、接触者の確認、入院先の調整など多くの業務に取り組み、各地域の感染防止のために、非常に重要な役割を果たしている。
とりわけ、「帰国者・接触者相談センター」は24時間夜通しの対応が求められ、多くの保健所が昼夜分かたず対応しておられる。
これまで、重要かつ大変な業務に尽力されてきた保健所の皆様、病院関係者の皆様には、心から敬意と感謝を申し上げるものである。
全国保健所長会が全国の保健所を対象に、3月中旬から4月にかけて行った新型コロナウイルス感染症に関する緊急アンケートでも、24時間対応の相談センターの運営は66%が自治体の直営で行われ、そのうち63%は保健所だけで対応するなど、多くの保健所は過大な業務で疲弊しているのが現状である。
人員不足が深刻で、代替休暇は、制度としてはあるが実際にはなかなか取れないそうで、これでは、本来業務に手が回らなくなる懸念がある。
行革により、保健所の数は、地域保健法改定前(1994年度)の847カ所から469カ所(2020年度)へと半数に減っている。
わが国では、平素よりはしかの患者が毎年推計で10〜20万人程度発生するなど、コロナ以外の感染症についても、保健所は大きな役割を果たしている。
また、精神保健、難病対策、感染症対策以外にも、健康相談、健康指導、成人検診なども行い、地域の公衆衛生、健康増進にとって、保健所の果たすべき役割は大きい。
以上のことから、保健所専門職員増員など、保健所の機能強化を求める意見書を提出いただきたく、陳情するものです。