18 アナログは福祉。デジタル必須・強制されないアナログな生活の権利の保障を求める陳情
令和8年8月18日
【陳情の趣旨】
デジタル化をする際にはアナログな代替案の義務付けを望みます。
【陳情の理由】
私は高齢者と障がい者の家族がいる、32歳女性です。
私は弱い立場の人を置き去りにしたデジタル化に不安を抱え生きています。
私の家族は、スマホやパソコンといったデジタル機器は全く使えません。今は電話や対面窓口に赴いたり、郵送の書類は家族自身が行っていますが、インターネットを要する時は、私が代わりに手続きをしたり、調べ物を頼まれたら印刷し渡したり、口頭で読み上げたりしています。
現状、私は家から出ることができません。しかし、私には結婚を考えている遠距離に住む恋人がいます。
でも、スマホやパソコンも使えない家族を残して家を出ることは出来ません。もし、今がデジタル化がされていない時代ならば結婚をし、子供を授かり、家庭を持てたかもしれない。
でも現在、私は「自分の人生」さえも諦めざるを得ません。
高齢者らがスマホやデジタル機器が使えず社会的に孤立をすることを「デジタルディバイド」と言います。
この問題の対策について調べると、「スマホ教室を開く」「スマホを買う為の助成金」という対策しかありません。しかし当事者の家族としては、これは不十分で、優しいようで意地悪で残酷に感じます。
私自身家族にタブレット端末ならば使えるのではないかと教えようとしたことがあります。でも結果的には覚えることが出来ず、私も苛立ってしまい、家族も「出来ないこと」に落ち込み自信を失い萎縮してしまいました。
その時、どうして弱い立場の人が無理やり強くならなければいけないのか、弱いまま生きられないのか、と思いました。
世界的にもこの問題は深刻で、デジタル化を早期に進めた国では、何をするにもアプリが必要、対面窓口がなくなり、病院の予約もオンラインになった結果、たくさんの高齢者や障がいのある人が孤立して生活が送れずにいます。昨年はイギリスの高齢者団体が、そして今年の5月にはドイツで「デジタルディバイド解消」の署名運動が行われ多くの署名が集まりました。ドイツの署名では「デジタルアクセス手段を利用しないことで、誰も不利益を被るべきではない。人々は、スマートフォン、アプリ、インターネット接続がなくても、基本的なサービスや公共インフラにアクセスし、社会に参加できるべきである。ドイツ基本法第3条は、法の下の平等を保障し、特定の特性に基づく差別を禁止している」とありました。これは日本の憲法第14条「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的、社会的関係において、差別されない」にも通じると思います。
日本はデジタル化が遅れていると言われていますが、その分いくらでも他の国の失敗から学べます。デジタル化を全くやめろと言っているわではありません。望んでいるのはデジタルとアナログの共生です。
デジタル化された取り組みを行う際にはアナログを排除し、デジタル一択ではなく、「アナログな代替案」を義務付けて下さい。
例えば、
・基本的なサービスや公共インフラにおいて電話や対面窓口、紙での郵送のサービスを残す
・電子クーポンやポイントを配布する際には、デジタルで申し込めない人の為に紙の書類で申請し現金や紙のクーポンを貰えるようにする
・ホームページやアプリだけに情報を掲載するのではなく印刷物の配布、電話での対応をする
アナログなものは弱い立場の人にとっては「車いす」や「杖」と同じような大切な「福祉」です。
弱い立場の人を置き去りにし、不公平や不利益を生むデジタル化ではなく、弱い立場の人が、弱いまま安心して生きられる優しい社会の為に「アナログな生活の権利」を絶対に守って下さい。