27 タクシー・バス等を活用した災害時地域支援体制の構築及び緊急脱出用具の普及を求める陳情
令和8年8月28日
【陳情の理由】
近年、局地的な集中豪雨や台風等による道路冠水、河川の氾濫など、水害が全国各地で相次いでいる。こうした災害時には、自動車が冠水した道路で立ち往生し、水圧によってドアが開かなくなるなど、車内に取り残された人の生命に危険が及ぶ事態も想定される。
災害発生直後には、消防・警察等の公的救助機関への通報や救助要請が集中し、すべての現場に直ちに対応することが困難となる場合がある。一方、タクシーや路線バスなどの公共交通車両は、日常的に区内各地域を走行しており、乗務員は道路状況や地域の特性にも精通している。そこで、これらの公共交通事業者との連携を強化し、乗務員自身及び乗客の安全を最優先とした上で、災害時に可能な範囲で人命救助や避難支援、災害情報の収集・提供等に協力する「災害時地域支援協力車両」の仕組みを構築することを求める。
特に、足立区が実施するデマンド交通事業に協力するタクシー事業者については、既に区との連携関係が構築されていることから、こうした事業者との連携を活用し、緊急脱出用ハンマー、シートベルトカッターその他の防災・救命用品を協力車両へ配布・配備する仕組みを検討することを求める。
また、災害時の地域支援に協力するタクシー・バス事業者等に対しては、防災・救命用品の提供、講習費用への支援その他の支援措置を設けるなど、事業者が継続的に協力しやすい環境を整備することも重要である。
さらに、路線バス等についても、災害時における避難支援や情報提供、高齢者、障がい者、子ども等の要配慮者の避難に際して、可能な範囲で地域を支援できるよう、交通事業者との協定締結や必要な装備・研修等に対する支援制度を構築することを求める。
公共交通事業者が日常的に地域を走行しているという特性を生かし、行政、消防、警察及び交通事業者等が連携することにより、災害発生直後の「地域の目」と「地域の力」を増やし、一人でも多くの生命を守ることのできる地域防災体制を構築する必要がある。
【陳情項目】
1.区内のタクシー事業者及びバス事業者等と連携し、災害発生時に乗務員及び乗客の安全を最優先としながら、可能な範囲で救助・避難支援・情報提供等を行う「災害時地域支援協力車両」の仕組みを構築すること。
2.足立区のデマンド交通事業に協力するタクシー事業者等をはじめ、災害時の地域支援に協力する事業者の車両に対し、緊急脱出用ハンマー及びシートベルトカッター等の防災・救命用品を配布又は購入費を助成する制度を創設すること。
3.災害時地域支援協力車両として登録・協力するタクシー・バス事業者等に対し、防災・救命用品の提供、講習費用への支援その他の支援措置を設け、事業者が継続的に参画しやすい仕組みを構築すること。
4.路線バス等についても、災害時における避難支援、要配慮者への支援、災害情報の収集・提供等に協力できる体制について、交通事業者と協議すること。
5.災害時の支援活動に必要となる緊急脱出用具、救命用品、非常用備品等の整備について、タクシー・バス事業者等に対する補助制度を検討すること。
6.協力する乗務員に対して、車両水没時の対応、緊急脱出用ハンマーの使用方法、応急救護、避難誘導等についての防災・救命講習を実施又は支援すること。
7.タクシー・バス事業者と区、消防、警察その他関係機関との間で、災害時の役割分担や情報共有方法をあらかじめ定め、地域全体で人命を守るための官民連携による初動支援体制を整備すること。