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意見書・決議の詳細情報

議員提出第4号 中高年のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書

番号
議員提出第4号
議決年月日
令和2年3月24日

添付ファイル

本文

 従来、ひきこもり対策は主として若年・青年層の課題としてイメージされてきた。しかし最近では、就職氷河期世代も含めて中高年層に及ぶ大きな社会問題としてクローズアップされてきている。
 内閣府が中高年層を対象に初めて実施した全国規模の調査が、昨年3月に公表されたが、40歳から64歳のひきこもりが全国で約61万人にのぼるという推計は社会に大きな衝撃を与えた。この中には、長時間労働により心身ともに疲弊してしまったり、パワハラ・雇い止めなどで退職に追い込まれてしまったりして、社会との接点を失い、ひきこもりとなったケースもある。さらに、ひきこもり期間の長期化や高齢化により、高齢者の親とともに社会的に孤立するケースも少なくない。
 政府としては、これまで都道府県・政令指定都市への「ひきこもり地域支援センター」の設置や「ひきこもりサポーター養成研修・派遣事業」を行ってきたが、今後は、より身近な場所での相談支援の実施や社会参加の場の充実など、就職氷河期世代も含めた中高年のひきこもりに対して、これまで以上に実効性ある支援と対策を講じるべきである。
 よって、足立区議会は政府に対し、中高年のひきこもりを個々人やその家族だけの問題ではなく、社会全体で受け止めるべき大変重要な課題と捉え、下記の事項について早急に取り組むよう強く求めるものである。
 記
1 より身近な場所での相談支援を行うため、自立相談支援機関の窓口にアウトリーチ支援員を配置し、同行相談や信頼関係の構築といった対本人型のアウトリーチ支援を実施すること。また、自立相談支援の機能強化に向けたアウトリーチ等を行うための経費については、新たな財政支援の仕組みを創設すること。
2 ひきこもりの状態にある中高年が参加しやすくなるような居場所づくりやボランティア活動など、就労に限らない多様な社会参加の場を確保するとともに、家族に対する相談や講習会などの取り組みを促進することにより、区市町村による「ひきこもりサポート事業」のさらなる強化を図ること。
3 「8050問題」など世帯の複合的なニーズやライフステージの変化に柔軟に対応できるよう、「断らない相談支援」や「伴走型支援」など、区市町村がこれまでの制度の枠を超えて包括的に支援することが出来る新たな仕組みを構築すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
令和  年  月  日
                    議長名
内閣総理大臣
厚生労働大臣       あ て

会議録

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