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「地方自治を尊重し、埋め立て工事の中止を政府に求める」意見書の提出を求める陳情

27-52 「地方自治を尊重し、埋め立て工事の中止を政府に求める」意見書の提出を求める陳情

受理番号
27-52
受理年月日
平成27年11月20日
付託委員会
総務委員会
委員会付託日
平成27年12月4日
議決年月日
平成27年12月21日
議決結果
不採択
紹介議員

内容

 「地方自治を尊重し、埋め立て工事の中止を政府に求める」意見書の提出を求める陳情

【陳情の趣旨】
 沖縄の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を名護市辺野古へ「県内移設」するための工事作業が、非暴力の平和的手段で抗議する多数の市民を、本土から派遣された警視庁機動も使って暴力的に排除しながら10月末に再開され、いま連日その作業が強行されています。まず私たちは、「辺野古新基地建設はNO!」という沖縄県民の繰り返し表明された民意を踏みにじり、なりふり構わず沖縄県に軍事基地の負担を強い続けようとする安倍内閣に強く抗議します。
 翁長雄志沖縄県知事は、辺野古新基地建設にともなう辺野古沿岸部埋め立て承認(前仲井眞知事が決定)には瑕疵があるとして埋め立て承認の取り消し処分を行いましたが、安倍内閣は、行政不服審査法によって異議を申し立て、これをうけた国土交通大臣が処分効力の停止を決定しました。この決定によって移設工事が再開されました。
 沖縄防衛局が私人になりすまし行政不服審査法を使って処分を無効とするようなやり方は、「国民の権利救済制度である行政不服審査制度を濫用するものであって、じつに不公正極まりないものであり、法治国家に悖るものといわざるを得ない」と行政法学者(94人)が批判しているところです。
 そして国土交通大臣の決定に対しては、すでに沖縄県は、第三者機関の「国地方係争処理委員会」に不服審査を申し出ています。
 こうした経緯の中で11月17日、安倍内閣は、埋め立て承認を取り消した沖縄県知事の処分を、県知事に代わって国が撤回する「代執行」に向けて翁長沖縄県知事を提訴しました。対して沖縄県も、国土交通大臣の決定の取り消しを求めて訴訟を準備すると報じられています。
 沖縄の米軍普天間飛行場移設・新基地建設をめぐって、地方自治にとっても看過できない重大なかつ忌々しき事態となっていると思います。そこで貴議会が、憲法を守り、地方自治を尊重する立場から、地方自治法に則り、安倍内閣に対してすみやかに意見書を提出されることを陳情いたします。
 その意見書に盛られるべき趣意は以下のとおりです。
1.沖縄は、先の大戦で本土防衛の捨て石とされ、沖縄戦では県民の4人に1人が犠牲になりました。沖縄県民は、戦後においても米軍政下の時代はもとより本土復帰後も本土とは比すべくもない圧倒的な米軍とその基地の存在によって多大な犠牲を強いられてきました。この歴史が沖縄には深く刻まれていることを忘れてはならないと思います。米軍普天間飛行場も沖縄県民の土地を一方的に取り上げて作った基地です。それを返還するからといって、ジュゴンやアオサンゴ、絶滅危惧種を含む多様な海洋生物が生息する美しい海を永久に破壊し、どうして新たな軍事基地を県内に、辺野古に、作らなくてはならないのでしょうか。この疑問に真に応えず、ただただ安保抑止論を振りかざし犠牲のみ沖縄に押し付けるのは、まさに沖縄差別だと言わざるを得ません。
2.沖縄県では、直近4回の国政及び地方選挙において主権者が、「辺野古への新基地建設に反対」という民意を繰り返しはっきりと示しました。このゆるぎない民意を無視することは民主主義の否定以外の何ものでもありません。安倍内閣は、この国は法治国家なのか?と疑わせるような自らの行為や民主主義を否定する民意無視を早急に改めて、辺野古の海の埋め立て中止を決断し、沖縄と真摯に向き合うべきです。
3.安倍内閣は、辺野古新基地建設予定地周辺の3行政区(辺野古、豊原、久志)長に対して、名護市を頭越しに直接「地域振興費用」を交付すると表明しました。これは、辺野古新基地建設に反対し基地交付金の受け取りを拒否している名護市(稲嶺進市長)に対するあからさまな政治的圧力であり、法的権限が限定的な行政区に対する根拠のあいまいな交付金は、まさに「地方自治への介入」(稲嶺進市長)です。
 また一方で安倍内閣は、沖縄に配備された米軍MV22オスプレイの佐賀県における飛行訓練計画は、地元の理解が得られないので中止するとしています。
 安倍内閣は、ダブルスタンダードで都合よく「地元」を使い分けています。中央と地方の対等をうたい、地方住民の意思に基づく地方自治を根底から侵害する安倍内閣に強く抗議します。
4.以上に述べた主な理由によって、地方自治を尊重し、辺野古沿岸部埋め立て工事の中止を求める意見書を貴議会の総意として安倍内閣に提出することを求めるものです。

会議録

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