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義務教育費国庫負担制度の維持についての陳情

16-23 義務教育費国庫負担制度の維持についての陳情

受理番号
16-23
受理年月日
平成16年10月13日
付託委員会
文教委員会
委員会付託日
平成16年10月22日
議決年月日
平成18年2月24日
議決結果
撤回承認
紹介議員

内容

 義務教育費国庫負担制度の維持についての陳情

陳情の趣旨
 国に対し、義務教育費国庫負担制度の現行水準を維持するよう、意見書を提出していただきたい。
陳情の理由
 現行の義務教育費国庫負担制度は、1953年の義務教育費国庫負担法の施行に始まります。1949年のシャウプ勧告により、1950年税財政改革で旧義務教育費国庫負担制度廃止と地方平衡交付金への組み入れが実施されたものの、地方財政力の格差により教職員給与遅配などを出来し、国庫負担制度が復活されたのでした。以降、1974年に学校栄養職員が負担対象とされるまで、国庫負担の対象費目は次第に拡充されてきました。しかし、1984年、大蔵省(当時)は国家財政逼迫を背景に、1985年度の予算編成にあたり、義務教育費国庫負担制度を抜本的に見直す方針を明らかにし、「教壇に立たない職員まで国庫負担する必要はない」として、学校事務職員・栄養職員の人件費を全面的に削減する方針を打ち出しました。しかし、地方自治体の財政負担の増大に対する懸念、学校教育にもたらす影響の大きさから、地方議会・自治体、教育界から広範な反対の声が沸き起こり、見送られてきました。一方で、1985年度以降対象費目から旅費、教材費、共済費、退職手当等が順次外され、現在では給与費だけが辛うじて残っている状態です。
 この8月24日、地方6団体が政府に提出した「国庫補助負担金等に関する改革案」の中に、中学校教職員給与費8,500億円が盛り込まれました。同案は、第2期改革期には小学校分についても廃止するとしているので、義務教育費国庫負担制度の全面廃止を求めるものになっています。「税源移譲」を推進したいというのが地方団体の意図ですが、現行義務教育費国庫負担制度成立時の経緯を無視したものと言わざるをえません。今年度、地方交付税・臨時財政対策債2兆9千億円が一挙に削減され、予算編成に苦慮する自治体が続出しました。国・地方の財政逼迫は直ちには解消されません。ここで義務教育費国庫負担制度を廃止すれば、教職員の定数、給与等が自治体財政の差異により左右される不安定な状態におちいらざるをえません。このことはとりわけ、学校事務職員・栄養職員等の少数職種については切実です。子どもたちの学習環境に著しい格差が生じ、憲法で謳われた教育の機会均等の理念ナショナルスタンダードに背く事態となるのは必至です。
 よって貴議会におかれましては、この重大な影響をもたらす制度改編に強く反対し、学校事務職員・栄養職員を含む義務教育費国庫負担制度の現行水準を維持するための必要な措置をとられるよう陳情いたします。

会議録

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