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「廃プラスチックの焼却による熱回収について」の陳情

18-6 「廃プラスチックの焼却による熱回収について」の陳情

受理番号
18-6
受理年月日
平成18年3月9日
付託委員会
区民環境委員会
委員会付託日
平成18年3月23日
議決年月日
議決結果
審議未了
紹介議員

内容

 「廃プラスチックの焼却による熱回収について」の陳情

「廃プラスチックの焼却による熱回収について」の陳情

《要旨》
 生活をまもる都民会議は1975年、 東京都の設置要綱に基づき区市町村40名の委員が委嘱され、 消費生活にかかわる問題について都と都民のパイプ役として広報・広聴機能を果たしてきました。 2000年、 設置要綱の廃止に基づき都民会議は廃止となりましたが、 自主的、 主体的に消費者団体が連携し 「生活をまもる都民会議」 として、 都民の暮らしにまつわる問題を学習し、 会議を開いています。 現在34団体が参加しています。
 この度、 23区の区長会で 「平成20年度から資源化されないプラスチック類については、直接埋め立てるのではなく、 可燃ごみとして収集し、 熱回収を実施する」 との意見をまとめました。
 環境省の中央環境審議会で 「廃プラスチックはサーマルリサイクルまたはサーマルリカバリー (即ちごみ発電) する」 ことが環境大臣に具申され、 東京都の廃棄物審議会でも同様の答申が出されています。 そこではサーマルリカバリーといっていますが、 まず発生抑制、 そして容リ法などによる再利用をしていくことが優先されると明記されています。
 くらしの安全・安心の観点から、 そして、 熱回収率の低いごみ発電を目的とした、 廃プラスチックの可燃ごみによる焼却処理をしないことを陳情いたします。
《陳情内容》
1. プラスチックは化学物質の塊であり、 焼却により地球温暖化ガスの増大につながり、 未知の化学物質が生成される危険のあるプラスチックの焼却はしないことを求めます。
 ●廃プラスチックを燃やすことは炉の安全性、 排気される有害物質 (重金属類やその他の物質) に大きな問題があると考えます。 近年増えている100円ショップなどで取り扱われているプラスチックは、 ほとんど輸入品でその添加物や可塑剤に対しては規制がないので、 何が含まれているか明らかにされておらず、 焼却によって発生する有害物質はわかりませんので安全とはいえないのが現状です。
 ●これまで 「プラスチックは燃やさない」 という方針が、 東京都のダイオキシン量を減らしていました。 ただでさえ車が排出する有害物質で溢れている東京の大気中に廃プラスチックを燃やすことで出るダイオキシンの量を増やすことは、 次世代の安全性に関わる問題だと考えます。

2. 廃プラスチックの資源化を進め、 混合収集によるごみ処理量が増加しないように求めます。
 ●これまで、 徹底的な分別を行うことで総ごみ量の減量がなされてきました。 今後可燃、 不燃を一括収集することはこれまでの分別の徹底に反します。 実際、 日高市ではセメント化を行うとの理由で混合回収にしたところ、 同時にごみの有料を行ったにもかかわらず、 市の予想をはるかに超えるごみが排出され、 市財政を圧迫し、 再度市民へ分別の徹底を促さざるを得なかったと言う事例があります。 無駄な経費を生むことになると思われます。

3. 循環型社会につながる処理を求めます。
 ●循環型社会形成のためには第一に 「発生抑制」 があります。 廃プラスチックを燃やしてしまえば目の前のごみはとりあえず消えてしまい、 問題が見えにくくなります。 またプラスチックは石油製品であり、 発生抑制されなければ、 資源の枯渇につながります。
 ●循環型社会が形成されるためには、 再生されやすい容器の普及が必要です。 プラスチックは便利ですが、 再生されにくい素材であり、 使い捨て社会の象徴とも言えるものです。
 プラスチック素材を使用しない新たなシステム作りを優先するべきで、 廃プラスチックを焼却することは、 問題の解決を更に遅らせるだけだと考えます。
 ●廃プラスチックを焼却する事で 「新エネルギー」 とする考え方がありますが、 ヨーロッパ等では熱回収率は8割以上と規定されています。 廃プラスチックの焼却によるごみ発電では熱回収率が低く、 日本の焼却炉の多くは2割に満たない熱回収率で、 これでは本当の意味での 「新エネルギー」 ではなく、 資源の無駄遣いでしかありません。
 清掃工場でのごみ焼却による熱回収は多くても30%程度しか出来ませんが、 廃プラスチックを高炉還元剤として利用すると70%以上のエネルギーが回収されるので、 このような処理をしている自治体もあります。 但し費用が高いため取り組めない自治体もありますが入札制により費用を下げたという自治体もあります。
 また廃プラスチックの焼却には、 中和剤など薬剤の使用費用や新たな物質による汚染対策費などを考えると同じように費用が高くなると考えられます。

 以上のことから、 廃プラスチックを焼却炉で処理することを再検討し、 各自治体の市民の意見を聞き、 市民の安全・安心のくらしを守っていただきたく陳情いたします。
以上

会議録

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